弓の毛の張り方
テレビや、DVDなどで、バイオリンやチェロの名手の弓の毛の張り具合を見ると、本当にまちまちです。
反りがなくなるくらい、パンパンに張って弾く人、逆に、ネジを緩めたままかしら?と思うほど、毛を張らずに弾いてる人。
YouTubeなどでも、それに注目して観察すると、とても面白いなぁと思います。
弓のつくりや経年やその時の弓の状態、そして、弾き手の方の体格や弾き方など、いろいろな事が複雑に相まって、弓の毛の張りが、決まっていくように思います。
弓の材料の、フェルナンブコという豆の木は、他の木に比べると、密度も濃くて、とても強いものです。その、フェルナンブコの中でも、とても強いものと、強い中にも、柔らかさを兼ね備えたものもあります。
その弓の状態に、最も相応しい 毛の張りで、演奏する事を心がける事は、とても大切な事だと思います。
音量はもちろん、表現できる事も変わってくるからです。
演奏される方々は、感性を研ぎ澄まして、ご自分が出している音を聴くことをしていく中で、だんだんと、1番相応しい張り方が感じられるのではないでしょうか?
楽器が気持ちよく歌えるように、弓への気配りも忘れないで頂けたら、きっと、とても素敵な音楽が、奏でられるのではないでしょうか。